NO.18


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香港その3 魔のエスカレーター

 

香港旅行記。はっきり言って、更新がまばらなのであまり繋がりがないとおもうが、

その空いた時間を埋めるためにもう一度前の文章読んでくれたりなんかすると、ちょっと嬉しいかも。

 

 

さて、香港滞在第3日夜。

近くのコンビニで、買ってきた雑誌を読んでいると、

隣ではセンジュと軍人が熱いトークバトルを繰り広げている。

 

議題は

『恋愛&戦争シミュレーションゲームにおいて、リアルな戦場の再現とは』

である。

 

ハッキリ言ってどうでもいい。

 

だが彼らは、俺の感想等は一向に気に留めるでもなく、テンションだけが鰻上りにヒートアップしていく。

 

『やはり気に入らないキャラクターは、前線の盾!

 んで、お気に入りのキャラは、物資の補給とかに専念させるだろ!』

『でも、あんまそれ露骨にやりすぎると、周りからの反発とかが出るんだろうなあ』

『前線は、まちがいなく死の恐れがあるね。』

『んじゃあ、内部分裂とかおきるンかなあ』

『すると、指導不足とかで降格するかも。』

『で、その中で恋愛シミュレーションやんの?』

『うん』

 

その後、恋のライバルが居た方が良いとか。

そのライバルを最前線に送り込むことも可能とか

あまつさえ、そのライバルを後ろから撃って事故として処理

などという話が延々と続く。

嗚呼、香港ミッドナイトストリーム。

 

そんなどうでもいい話しの横で、広東語で全然読めないゲーム雑誌をパラパラめくっている俺。

そうこうしてるうちに、クロンボとコロスケが部屋に到着。

明日の予定をここで立てるのである。

 

さて、本日までの行動を冷静に振り返ってみると、

「地下鉄なぞ使わずに歩き通し、CDを買いつづけ、そして食った。」

そんな一日であったが、これは一般的には旅行とは呼ばない。

 

 

その反省を生かすため、

『明日は何気なく旅行っぽくしてみよう。そうしよう!そうしよう!

 やったぜ!明日はホームランだ!(壊れ気味)

と、言う決意を固めるのであった。

 

 

 

あなたの街のお洒落な雑貨屋

 

 香港のガイドブックを見ていると、雑貨屋がたくさん並んでいる通りを発見。

俺の一存で、本日は雑貨屋巡りといくことになった。

 朝7時。

『今日のことを話しながら、朝飯でも食おう。』

そう思って部屋を出た俺。

何気なくエレベーターのボタンを押す。

 

 

目の前に現れる、

エレベーターいっぱいの小坊主たち。(画面ははめ込み合成です)

 

 

 

一瞬凍りつく俺。

長い棒など持たせると、たぶん彼らには勝てないだろう。

べつに、勝つ必要など微塵もないが。

そんな彼らは映画『少林寺』から出て来ましたってな服装で俺を見つめています。

 

 

さすがに、この中に混ざって下まで行くのはちょっと・・・・

と、一瞬躊躇。

さらに、中に入ってエレベーターのボタンを見ると、

どういうわけかいくつかの階のボタンが光っています。

24・・・・・・・18・・・・・・・・16・・・・・・。

各階で扉を開いては、そのまま閉じて行くエレベーター。

その間、誰も降りる気配がありません。

もしや彼ら、エレベーターの乗りかたを知らな・・・・!!!

 

そう思うや否や、彼らの拳法(クンフー)が火を吹いた!

一呼吸、気を練るような動作で体勢を整えた彼らは、

ワイヤーアクションかと思わせるような跳躍を見せ、一斉にビルの外へと飛んでいったのだったー!!

「これほどのものか中国拳法!

 俺にはクンフーが足りないのか!!?」

思わずそう叫び、残された私は目を疑うばかりであった・・・・・

 

なんてことは無く、じっくりと食堂まで下りて行く、俺とお前とブッディズム。

なんでしょう・・・、この異様な空気は??

 

 

 

地下鉄に乗ってどこまでも

 

目的地の『キャットストリート』は香港島にあるので、今回は歩きじゃなくって地下鉄で移動。

「さあ!電車に乗って、雑貨買いまくりだ!」

そう言って勢いよくエスカレーターに乗り、勢いよくつんのめる。

 

なにこれ?

なんだか周りの景色が勢いよく後ろに飛んで行きます・・・・・・・・・・。

 

って、ゲー!!ものすげえスピードだ。

 

そう!俺の足下では、エスカレーターがグオングオンと唸り声を上げていたのだ!

早足で歩く以上の…それも日本の3倍くらいのスピードじゃないか!

バカな!赤く塗ってもいないのにこんなに速いなんて・・・・・・

嗚呼!香港はなんでも早いのかー!!?

 

そう思って天を仰ぐ俺!

そしてその天にはこんなモノがありました。

 

   

 

 

 

   

 

 

 

       !!!!

 

 

ゲー!非常口まで急ぎまくりだ!

香港は非常口な人↑まで早いのか?!

そう言えば、体の倒し具合も彼の必死さを表してると言えなくもない。

後ろに効果線もついてるし!!

 

『香港の人達はヘイストがかかってるんだよ!

 へイスト×3!!(byFF4)』

 

そんな俺の力説を乗せて、地下へ地下へと下りていくエスカレーター。

ものすごいスピードで運ばれながら、そうだそうだとワイワイ騒ぐガルゾ。

そして、そんな俺の横をさらに走り下りていく現地の人。

 

 

 

雑貨な猫通り

 

2月だと言うのに、ここ香港は6月下旬なみの暑さ。

暑い暑いとトロトロしながら、雑貨屋が多いというキャットストリートへと突入。

でも、ここってば雑貨屋街と言うか、ホントに商店街を大きくしただけじゃあ・・・・・

なんて疑問は微塵も感じませんよ・・・ええ・・・・。

コンビニでアイスなんか買おうとして、

袋と棒しかないなんていう、下町情緒あふるる風景が見られるくらいです。

 

ジュースを飲みながら道路沿いに行くと、おもちゃ屋を発見。

こういう所では、どんな玩具が眠ってるか分かりません。

アジア(バカ)玩具ハンター元は、その匂いを嗅ぎ付け、テキトウに軍人とセンジュを連れ店の中へGO!

 

嗚呼!ブルース・リーのデフォルメ人形セットが安いよー!!

 

 でも似てネエ!

やっぱりブルース・リーの人形って、全然似てないのばっかりだよなあ…・

ん・・・? 3体で20$なんですか。

買います。

 

スルース・リー人形を買って、ホクホクしながら次の店へ。

『ウワー!どう見てもパチモンなミニ4駆がー!』

 

と、いきなり店先で、センジュとおおはしゃぎ。

店のオバチャンの視線が時々痛いです。

 

んで、中に入ると、香港でもテレタビーズが人気なのか、

関連グッズを見つけました。

 

これが、独特の可愛らしさで人気の

テレタビーズです。

 おや?

 

えーっと、

俺には彼がヤク中にしか見えないんですが。

 

あんまりこの番組のことは知らないんですけど、

もし、こんなに目がイッてるキャラばっかりな子供番組があったら、

絶対標準撮り決定です。

 

ちなみに、ホントはこんな顔。

 ⇒⇒⇒

使用前            使用後

 

そっくりですね。

ホラ、耳の形とか。

 

 

 

んで、とりあえずこの人形は、電話みたいな形になってます。

ボタンを押すと、

『プルループルルルー!電磁波!

 

と、素晴らしいメッセージを叫んでくれます!!

何気に中国語っぽいですが、俺にはコレは『電磁波』と叫んでるようにしか聞こえません。

この顔と何か関係があるんでしょうか。電磁波。

 

『うわースゲー!音が鳴るよ!』

『こんな素晴らしいモノを目にしたら、手に入れない方がオカシイ!』

 

そういうわけで、さっそくセンジュと購入。

 

 

2つ並べて見ると、

その破壊力の程が伺えます。

 

 

 

バックの暗闇が、何処までも続きそうな予感がしますね。

きっと、頭のアンテナは電波をキャッチするために進化したんでしょう!

 

 

あと、この人形はスイッチを入れると懐中電灯にはや変わり!

旅のお供に最適!

 

一体、誰がこんなことに使うというんだ!!?

 

 

 

 

マンゴープリン

昼食を取り、ワンチャイ近くの甘味屋へ。

ワンチャイと聞くと、思わずワンチャイコネクションを思い出してしまう方が多いと思うが、

ここがそのワンチャイである。香港島に在ったんだね。

ちなみに、ここでは軍人がまた、日中戦争とかいうVCDを買っていた。

無造作に流れる香港アクションムービーを眺めつつ、彼の買い物を待っていると、

軍人がしょげながら帰ってきた。

『3000円くらいするCDセットを買って、

 お釣りを全部、チップで持ってかれました。』

ゲー、さすがはワンチャイ。

でも、それくらい言えば戻ってくるぞ、軍人。

 

 

さて、甘味屋。

ここにはマンゴープリンを食べにきたのである。

どちらかと言えば、銅羅湾(コーズウエイベイ)付近と言うべきだが、そこにある小甜甜という小さな店。

中のキレイなおねいさんに目を奪われつつ、メニューに食い入るガルゾ。

 

マンゴープリンはどれだろう・・・・・・・・・・・??

 

芒果黒菓子凍(マンゴーブラックゼリー)

 

これか!!?マンゴープリンてばコレなのか!?

 

漢字と英語から類推して必要以上に考えを巡らす俺とセンジュ。

写真が付いてないので、漢字から類推ってのも、どだい無理な感じがします。

 

そうやって、メニューを引っ張ったりひっくり返したりしていると、

クロンボが得意げに言います。

『中国語で、

 プリンは豆腐って書くんだぜ!!』

 

そうかー!そういやあ、豆腐とプリンって、感じは似てるしなあ。

あまりにもクロンボが自信満々なので

芒果豆腐

 ↑

これを頼んでみる。

そうか!プリンって、豆腐って書くんだね!

 

そう言いながらワイワイいで待つ俺ら。

 

 

目の前に、無造作に出される豆腐とマンゴー。

 

ゲー! 漢字そのまま!

 

で、クロンボ!!

さっきの自信は一体何処から出て来やがったんだ!!!

 

んで、俺らはマンゴープリンならぬ、どちらかと言えば杏仁豆腐を美味しく平らげました。

実際美味しかったので良いんだけど。

 

んで、ホントは芒果布甸って書くみたい。

 

 

 

ガルゾ最終回

香港最後の夜、せっかくなので、何処か凄いお店に行こう!

誰が言い出したか知らないが、そういうことになり、せっかくなので手ごろそうなお店に行ってみる。

 

そこは、名前は忘れたが、香港のレストランアンケートで、必ず5位以内に入るっていう名店(らしい)。

北京ダっク500$とか、単品の値段だけで、いままでの食事が出来るくらいの高さである。

何日か、ここで暮らして居ると、値段感覚がビデオCDの感覚になってしまうんで、

ちょっと恐ろしい値段に感じてしまう。

 

だって、映画CD2枚組が、20$(300円)の世界ですぜ!

 

でもまあ、最後ってことで、ちょっと奮発です。

ちょうど、通された席にコースセット5人分1000$と言うモノがあったので、それを注文。

ちょっと高いかもしれないですな。

 

んで、頼んだ後に、

一人1000$なのか、5人で1000$なのか不安になります。

 

『えーっと、コレは5人で1000$なんですよねえ。』

不安になった軍人が、つたない英語で聞いて見ると、

 

『ええ、このメニューに載ってるのは10人前なんですが、

 頼まれたモノは5人分で、写真の半分くらいの量です。』

 

思わず、二人の微妙なすれ違いを温かい目で見守ってしまうほど、

意思の疎通が出来てません。

 

で、結局値段がどうなのか不明のまま、コースがドカドカと届きます。

 

 

なんだか分からないお野菜がならびます。

 

大きな魚の蒸し物が届き、小皿に切り分けられます。

 

なにやらプルプルした焼き物が届きます。

 

フカヒレのスープが届きました。

 

スープの中から、よくエキスの染み込んだ鳥が、丸ごと出てきます。

 

美味い・・・・

美味いが、これってば、一人いくらくらいかかるんですか?

 

『これでもし、払えない額だったらガルゾ最終回だな!

 

ゲー!!ガルゾ最終回。

香港に散るってことですか??

 

「最終回」「最終回」と、口々に言いながら、出て来るモノを貪るガルゾ。

『コレでもし、ホントに最終回だったら、マンゴープリンの件もあるし、

 クロンボあたりを人身御供として置いていこう。』

 

一人、内心そう考えている俺であった。

 

 

 

ドリアン海王(意味不明)

心配したお値段の方も、5人で1000$ちょっとってとこだったので、

無事、お店から脱出。

もしそれ以上の値段だったら、『マジで日本から銀行振り込み戦法』

なんて、洒落にならない事まで考えていた我ら。

でも、フカヒレよりもマロニーの方が美味いなんていうのは禁句だ!

 

 

さて、そんな感想を述べながら

ホテホテと帰り道を行く。

すると、帰りがてら、何故かドリアンが食べたくなります。

 

ああー!なんかドリアンが食いたいぞ!

ホラ、果物の王様っていうし、新宿だと1万円くらいするけど、

コッチじゃあ、かなり安い値段で買えるってアレ!

 

食べたことないんだけど!!

 

聞くところによると、ドリアンってとても臭いらしい。

そしてとても美味いらしい。

昔、田舎の婆ちゃんが『美味いぞー、これ。』

なんて言いながら、ドリアンをペチャペチャ食べてた思い出がある。

ドリアンがとても臭かったのもあるんだけど、

それよりも、

なんで東北の山奥にそんなモノがあったのか、

今だに謎ってことの方が、強烈に記憶に残ってたり。

 

そんなこんなで、俺はドリアンの匂いしか嗅いだことがないって言う、

ドリアン体験としてみればある意味最悪な体験しかないのである。

 

そんなこんなで、日向君の強引なドリブルなみに周りを巻き込みつつ、果物屋さんを探しまわることになります。

 

でも、ドリアンガ置いてない!

 

結構香港には果物屋があるので、2〜3軒ほど周ったのですが、なぜか売りきれってとこが多い。

 

くそう!ドリアンをホテルに持って帰ったら、

岩山両斬波で割ってやろうと思ったのに!!

 

 岩山両斬波〜〜〜〜!!

 

そうこうしてるうちに、残るはホテル近くの一軒に絞られます。

ああ…・・ここに無かったら、岩山両斬波もできないのか。

と、遠くにぼうっと光る店を見ると……・

 

嗚呼!有るじゃあないですか!ひとつ残ってる!

 

 

 

喜び勇んで駆け寄るガルゾ。

目の前でドリアンを買い取る香港オヤジ。

 

ゲー!!ギリギリ間に合ってねえ!

 

残りひとつのドリアンは、目の前で天秤に乗せられています。

 

ドナドナド〜ナ〜ド〜ナ〜。荷馬車はゆ〜れ〜る〜。(T-T)

 

くそう!!!こうなったらあのオヤジに岩山両斬波だ!!

 

勢い余って思わず一子相伝の技を仕掛けそうになりますが、さすがに私も大人、

それは思い止まります。

 

それにしても、11時近くまで香港をうろうろしていて、こんなことになろうとは。

もし手に入ったら、俺の部屋じゃなく、クロンボの部屋で割ってやろうと思ったのに。

 

 

 

帰宅

翌朝、帰国のために荷物をまとめます。

何気なくつけてたTVで、アイヤーって叫ぶドラえもんがやっていて、ちょっと得した気分です。

でも、あっちのドラえもん、声が野太過ぎで、どっちかっていうと、のびたの兄貴分。

 

 

のび 『ドラえもんの兄ぃ!ジャイ公がいじめるんですよぅ!』

 

ドラ 『どぉ〜〜〜れ・・・・・・。』

 

こんな感じ。

 

さて、そんなドラにも別れを告げ、一路成田へ。

香港、やっぱり面白かったです。

一度行って見るのをお勧めします。ホントに。

次は台湾にチャレンジしたいなあ。

 

 


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