釣りに行ったこと

 

『今度の金曜あいてる?』

いきなり電話が来る。それも、高校の友人からだ。

『釣り行こう!釣り!』

1年ぶりくらいに電話してきて、いきなりこれかい!

っていうか、釣りは毎年恒例になりつつあるので、初めからうすうす感づいてはいたけどね。

今年で4回目くらいかな?

釣り自体の知識は皆無ですが。

っていうか、俺の持ってる釣りセット3000円。

物持ちがいいなあ、俺って。

 

で、今回のメンバーは、さっき電話してきたツリキチ、190センチ近い体格の持ち主。

それに、高校時代はソフト部だったのに大学でいきなりテコンドー使いになったテコンダー

コンピューター系の専門学校に行ってるバナナンに、医大に通ってるドクター。

それに、私元を含めた5人。

文字にすると、全然接点なさそうです。

 

 

で、肝心の釣り場はというと、神奈川県は観音崎!

海以外は海水浴客のためのちょっとした店しかありません。

しかも、そんなところで1泊。

っていうか、野宿です。防波堤でね。

初めて行って、それを聞いたときは『これは釣りに来たんですか?』って感想を思わず抱いちゃいましたが。

寒風に吹かれながら。

 

で、寒風に吹かれるほど若くない我等、今回は夏に決行。

でも、一泊は一泊です。

近くに、コンビニなどの気のきいた物がない場所なので、駅近くのスーパーで買出しをして行くのがいつもの流れ。

ガスを持ってくるやつがいるので、それに合わせて袋ラーメンでもテキトウに買っていきます。

で、テキトウなのはいいんですが、『細打ち名人しばり』になぜするか?ツリキチ。

これだけでは栄養が偏ると思って、買い物カゴにこっそりチャルメラも入れときます。

 

で、いつもの様に缶詰とか、いつでも食べられるものを買って行こうとウロウロしていると、

なぜかカゴの中にキャベツが丸ごと入ってます。

 

『ラーメンはキャベツだろう!』

大暴れするツリキチ。もはや、その主張もわけわかりません。

 

って、ナスとか玉ねぎとかまでいれようとするな!

で、みんなでツリキチの暴走を必死で止める事5分。

キャベツオンリーと言う事で決着です。

で、そんな事もあり、みんなテキトウにカゴに突っ込んで行くので、

もはや何買ってんのかよくわからないでレジへ。

中にはもちろん俺の入れた魚肉ソーセージや、あと魚肉ソーセージとか。

っていうか、食料を確保しておいたしだい。

 

水と食料を確保し、さっそく移動!

かと思うと、なにやらテコンダーとツリキチが他の店へ。

 

『酒酒え!』

ゲエ!堤防で飲む気かキサマら!

『いや、夜中に宴会だ!』

そういう問題じゃない!

『っていうか、着いたら飲んで寝る!』

何しに来た!

 

大騒ぎしつつ、なぜかウイスキーまで買って出発。

でも、こんな昼間に氷買って、夜まで持たないのは明白!

 

途中、釣具屋に寄る。

2500円の釣り竿を持っていかれ、

「あ〜あ。」のひとことでかたずける、

かなり人間ができた店主同情を寄せつつ現地に到着。

観音崎の堤防で、取り合えず場所を確保します。

 

で、さっそく飲んで寝るテコンダー。

日光浴に来たんですか?

その間、ツリキチは喜び勇んで釣り竿投げてますが。

 

で、おいらもさっそく始めたり。

最初の釣果。

 

 

 

 

 

毒魚

 

いきなりこれかい。

なんか、ゴンズイとか言うらしい。見た目はそんなんでもないんだけど。

でも、触るとしびれるみたい。

 

で、昼間釣れたのはこれだけ。

そのまま夜になっちゃいます。

書いてなかったけど実はドクターがまだ来て居ない。

っていうか、『バイトが終わってから来る』という不安な言葉を残して音信不通なんですが。

しかも、この男に火気関係を任せているので来れないとかいう事になると、

袋ラーメンとキャベツが丸々無駄になってしまいます。

 

それどころか、やつが来なかったら缶詰が開きません!

 

10時。そろそろ来る時間ですが、まったくその気配がないので、

痺れを切らしたツリキチとテコンダーが、数キロ離れたコンビニまで買出しに行きました。

で、その間暇な俺とバナナンは釣りをまたはじめたり。

 

毒魚。

 

で、そんな事をやっていて、テコンダー達が帰ってくると、

いきなり宴会になります。ああ!堤防でウイスキーをあおる男たち!

なんか一瞬新聞記事をにぎわせる我等の姿がかいま見えましたが、

缶詰が美味しいので気にしない事にします。

 

で、一通り宴会が終わったところでドクターが登場。

かなりタイミングが悪いです。

『え〜い!遅い遅い!

 さっさとラーメンを作りやがれ!』

と、傍若無人なツリキチとテコンダー。

ドクター。来るなりハンゴウ係です。

 

で、ドクターが遅いので飲みが既に終わったとか、缶詰がほとんどないとか、

それらの代金をちゃんと払えとか言っていると、

 

ドクターいきなり発砲。

 

っていうか、ラーメン煮てる火でロケット花火を打ち出しやがった!

 

いきなりな宣戦布告です。

 

 

防波堤で行うロケット花火の応酬!

って、荷物をはさんでやるな!

ああ!ラーメンの鍋に当たった!!

 

 

その間、ロケット花火の発射台を作ったりとバカをやっていたものの、

気がつけばドクター一人対他4人。なんかイラクみたい。

 

で、実は今日、来る途中で5000円分ほど花火を買ってきていたので、

なかなか終わりません。

そんな中、そろそろラーメンが煮えてきた頃なので終戦協定を結びます。

 

『味が薄い!』

と、おもむろにラーメンに醤油をドボドボいれるツリキチ。

見事にラーメンが黒く染まります。て、めっちゃ塩っ辛いぞ!ツリキチ!

 

そんな事をやり、みんなで『しょっぱいのー』と連呼しながら食べていると、

ドクター、終戦協定を破棄!

いきなりまたロケット花火を発射!

再び紛争状態に突入です。

っていうか、こんな事ばっかやってるので、ラーメンがろくに食べられません。

 

 

で、そんなこんなで、夜も深まってくるのですが、なんと、ツリキチの友人が近くに住んでるので、遊びに来るという。

今のとこ、『ブルース・リーのまねが上手い』って事しか知らないんですが。

しかも、来る前に俺様熟睡。

 

そこらへんをムカデが張ってようが、フナ虫がうろついてようが、

この防波堤が砂利(石ころ)をコンクリで固めただけだろうが眠いので寝ます。

って、かなり背中が痛え!

ゴミ袋敷いてるだけだからか!!?

 

ここで寝られるようになったらどこでも寝られるなあ。

 

そんな事を思いつつ熟睡。

で、その熟睡は何ものにも妨げられまい、と思っていたのですが、

寒さには勝てないようです。

『ウ〜さむさむ〜』

思わず上着を着た上に雨具まで着てしまいます。

しかも、腹が減ったので、片手には魚肉ソーセージ。

で、そんな何だかよくわかんない格好になって横になろうと周りを見ると、

バナナンは半袖短パンです。

健康優良児なようだ。

 

で、次の日も、もちろん釣りをやるんですが、

全然釣れないので、いじけて蟹とアサリを掘ってました。

 

 

 

夕方、前日に買ってきた花火をあげて仕上げにしようと浜辺へ。

仕上げ用に買ってきたどでかい打ち上げ花火を持って、

『へっへ〜、ふたが閉まらないくらい爆竹詰めたぜ〜。

 っていうか、一箱いれてみた

と、テコンダー。

いつも打ち上げ花火には爆竹詰めて飛ばすという危ないことやってるんだけど、

見たとこフタがちゃんと閉まってないんですが。

 

 

 

『こんな危ないもん、誰が火をつけんだよ〜』

 

 

って思うまもなく、一瞬にしてドクターに決定!

 

 

「おう〜!この辺でいいか〜!」

やけにはしゃぐドクター。血が騒いでんでしょうか。

でも、そんな傾いた状態で打ち上げようとするな!死ぬ気か!?

 

そんな危ないドクターをたしなめつつ、着火にこぎ着けます。

 

すごい爆音と破裂音を発しつつ飛んで行く我等が花火。

はっきり言って、中に詰めた爆竹のほうが火薬が多そう。

しかし、ギャラリーの受けはよかったみたい。

来年はみんなでこんなことやってられるかな〜。

 


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