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第一回 ピンポン

 

 

 第一回にしてこのマンガ。もしかしたら、あまり知ってる人は少ないかも。

作者は松本大洋

はっきり言って、この作者、松本大洋は天才です。

ちょっと見た人は『絵が変』とか言うかもしれません。が、この絵柄はどこから来たのでしょうか。

普通のマンガ家の絵なら、『〜の絵に似てる』とも言えるのですが、

この人の絵は、それだけで既に松本大洋の絵でしかありえないのです。さらに付け加えるなら、『魚眼レンズの絵柄』

でしょう。魚眼レンズを通してみたような風景が所々描かれ、見ているものを奇妙な空間に引き込んでくれます。

と、技術的な話は置いておいて、このマンガを一言で言うならめっちゃかっこいいです。

セリフ回しなんかもうサイコー

『無愛想なガキだね、挨拶もできないのかい』

『スマイルって言うんだ、こいつ、笑わないからよ』

うわー!!笑わないからスマイルかー!!

いちいちカッコイー!!

でも、この文章じゃうまく伝わらナーイ!!

って、は!!なんか今、読みふけってました、1時間くらい。

 

暴走したので修正。

この「ピンポン」と言うマンがは、題名の通りピンポンのマンガです、

ここで登場人物をちょっと紹介。

 ペコ     自信家。しかもそのくせ負けると川に飛び込んだりいじけたりする。

        お菓子が好きで、チョコレートが柔らかく軟弱になったことに嘆く。

        このマンガにおけるヒーロー。かっちブー。

 スマイル   ペコの幼なじみ。高校に入り、その天才的なセンスを見出され、顧問とマンツーマンでめきめきと

頭角をあらわす。天才と目され、ペコをも凌ぐようになる。社交的ではなく、感情を表に出さない。

        ロボットとか言われたり。個人的にこのキャラお気に入り。

 アクマ    ペコ、スマイルと共に幼なじみ。近視に悩む。

        ペコに勝つため、名門海王の門を叩く。持ち前の努力と根性により、レギュラーの座を獲得。

 ドラゴン   全国優勝の実力者。常勝。名門海王のキャプテン。スマイルの能力をいち早く察知した。

        勝つことがすべて。そのためにそのプレッシャーに耐えると言うナイーヴな一面もかいま見える。

 チャイナ   中国からの招待選手。学校のレベルの底上げのために呼ばれる。 が、既に祖国中国では挫折。

        日本に新天地を求めてやってきた人。このチャイナもまた、ここで負けたらおしまいです。

        しかも自分の実力をシニカルな視点で見ている。いい感じ。ちなみにホワイトファングは打てません

 顧問の先生  実はバタフライジョー。何言ってんだか分かりませんね。

        スマイルのセンスを見出し、指導。結構いいコンビ。英語教師。

 オババ    ペコとスマイルとアクマの通っていた卓球倶楽部の運営者。

        小中学生の指導(?)してる。くわえタバコで口の悪いばあさん。

        口癖は「愛してるゼ。」   カッコイイ!!!

 

と、そんなキャラが登場するピンポン。 ストーリーはペコとスマイルを中心に回り出します。

周りと干渉したくないスマイル。しかしそれを許さない彼の才能。

その才能を前に挫折するペコ。そしてそれに絡んでくるドラゴンやアクマ・・・。

 

とにかく、このピンポンはいいです。緩急のある絵、一癖もふたくせもあるキャラクター、絶妙な台詞回し。

とにかくぜひ一読をお勧めしたい。きっとお気に入りの作品になるはずです。

また、この作品が気に入ったなら、「鉄ッコン筋クリート」「日本の兄弟」

も、お勧めです。ここにも素晴らしい松本大洋ワールドが広がっております。

一つ目の「鉄ッコン筋クリート」は、全3巻。ちょっとファンタジー入ってます。

私のの友人はピンポンよりこっちがお気に入りだそうです。

「日本の兄弟」のほうは、松本大洋の短編集で、ちょっとバラつきがありますが、

個人的には一番最初に収録されている「何も始まらなかった一日の終わりに〜チャリの巻〜」

がお勧めです。って言うかめっちゃイイ!!

ここで使われている詩(セリフ?)を紹介して本日わ終わりにしたいと思います。

 

透明で・・・・

どこまでも透明で・・

それは果てしなく永遠に続き・・・

誰からも咎(とが)められず

罵られることも無く・・・

照らされた光に射す

影も無く・・

それは永遠に

どこまでも続き・・・

 

なんかチクっときます。この作品。

 

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