山岡士郎観察記B


地雷!山岡士郎!

 

山岡士郎は歩く地雷だ!

いや、踏まなくとも自ら爆発する時もあるので、あるいは不発弾ッ!

 

ならばッ!

 

海原雄山は、走る核弾頭!

士郎よりもスピード・パワー共に上だぞ!

 

と、前回同様ハイテンションでお送りするこのこーナー。

山岡被害も残すところあとわずか。後半戦に突入だ。

 

 

 

 

続・山岡士郎被害者の会


 会員No5:大日エレクトロン社長 黒田盛雄 2巻第2話「生きた魚」

 

心の名台詞 『ふざけるな!魚は新鮮さが命だぞ!

         死んだ魚のほうが、うちの水槽の魚より美味いというのか!?』

 

 内容:

   初期の美味しんぼには欠かせない存在と言えるほど連発な『ワンマン社長』

   この話にも、もちろん登場。

   今回は大日エレクトロン社長・黒田盛雄が餌食だ!

   雁屋哲は、こんな社長に何か恨みでもあるんでしょうか。まあ別にいいけど。

 

   でも実際、彼のワンマンぶりは、ある種、突き抜けすぎていて侮れません。

   自分が厨房に立って、料理を振舞うってだけなのに、

 

   床下から、巨大な水槽が『ガー!!』

       ガーーーーーー!!

 

   自分の調理場が『ウィィィィン!』と回転!

      ウィィィィィィィンン!!

   自動的に自分が周ってその料理の腕を皆さんに披露できる仕組みだ。

   つまりは、見たくなくても強制的に見せられるってこと。

 

 

   こんなことする人間、普通は

   『オイオイ、それはちょっとはしゃぎすぎだぜBOY。』

   とか、

   『回るのかよッ!』

   とか、

   見たまんまな突っ込みがあっても可笑しくありません。

 

   俺なら突っ込みます。

 

   でも、谷村部長と、栗田さんは

   『こりゃ、度肝を抜かれる。』『大変な演出効果ね。』

   と、至って大人な対応。

 

   周りのお客も

   「調理場全体が回り舞台みたいになっているんだ」

   「魚をさばくところが見えるようにという配慮ですな。

   と、情況を逐一説明してくれるという、木目の細かささえ見せてくれます。

 

 

 

   ・・・・・・・・・・冷静すぎだぜ・・・・・あんた達…。

 

 

 

   そんな客にも恵まれ、

   『お気にめしましたか?』

   「もう、他ではお刺身食べられませんわ。」

   『うわっはっは!そう言って貰えるともう・・・・・』

 

   と、悦に入って最高の気分の社長。

 

   それに対し、

   「ううん。ちっとも美味しくなかった」

   と、最高のタイミングで腰を折ってくれる子供が一人。

 

   ナイス・ガイだぜ!

 

 

 

   『なんという子供だ!不愉快な!』

   子供相手に本気で怒り出すワンマン社長。そんな所がワンマンたる所以。

 

   そこに山岡も乱入し、

 

   『このシマアジは少しも美味くない。

   と何気なく火に油を注ぐことを言うのだから、もはや収拾がつきません。

 

 

   さて、そんないつも通りの山岡は、

   この回では、登場時からずっと『つまらない』気持ちを全面に押し出してる顔をしてます

 

   目の前でグルグル社長が回ってるのにです。

 

   俺だったら、

   『ゲエーッ!

    社長が包丁を持った途端、調理場が自動的に回りだしたーッ!』

   と、キン肉マンみたいに驚くこと請け合いなのに。

 

   んで、そんなつまらなそうな山岡の表情が、

   ワンマン社長の悦な表情や、他の客のおべっかの顔と比較されて、

   興味無さすぎな表情の威力も倍増。

   んで、その中でもピカ1はこのコマ。

 

       『本当に美味いシマアジを持ってくるだと!!』

   ケンカに参加してるにも関わらず、気にも止めてない士郎が、もう最高。

   てか、社長の顔すら見てないもんな。

   大物だぜ士郎!

 

   んで、社長は怒りすぎ。

 

 

 備考:

   この話でやっぱり印象に残るのが、『ウィィィィィィン』と回る調理場。

   こんな道楽だけのためのマシーンは、ものすごくマンガ的である。

   実際作ったら絶対にアレな人だと思われることは確実だし、

   何より、これを作って食事に呼ばれても、

   呼ばれた方がどう反応していいのかわかんないもんなあ・・・・・・・

   そんなことを思いつづけて、はやウン年。

   この前、何気なくTVつけてたら、

   これが現実に回転していることが発覚。

 

 

 

   ジャーン!

   ↓これだ!!

       ぐーるぐ−る。

 

 

   ウワァー!ホントに回転してらァ!

 

 

   場所は、浜町あたりの天ぷら屋らしい。

   なんでも主人は、「お客の注文に素早くこたえるため」

   と、天ぷら油ごと回転していたが、

   どっちかっていうと、本音はおいしんぼの社長に近そうだ。

   だって・・・・・ねえ・・・・・・

   こんな狭いとこで回転しても、無駄ってもんじゃないか。

 

   ちなみに、手前に座っているのは『車だん吉』。

   列車の旅か何かかなあ。

   美味しい役である。

 

   って、思わずビデオにとってキャプチャーしてる俺も、かなりのバカだけど。

 

 

 


 会員No6:鶴森運輸 鶴森会長  3巻第3話 『土鍋の力』

 心の名台詞 『なんと言っても純金ですからな!』

 内容:

   この回は、なんと言っても純金なのである。

   なにがって?

   それは、純金ならとりあえずOK。なんと言っても純金だってことだ。

   そんなエンドレスな自問自答が繰り返されるくらい、『なんと言っても純金』なのがこの話。

   そんな話の前半を、徹底的な成金根性で大きくリードしてくれるのが、この鶴森会長。

 

   『これだけの古久谷の大皿は、めったにありません。』

 

   一発目から国宝級の大皿を惜しげもなく出して来て、

   開幕のスタートダッシュも絶好調。

   ことあるごとに『わっはっは』と、

   大笑いで自慢話とホントに嬉しそう。

 

   しかし、この話で中心になるのはそんなケチなものではなく、さっきから書いている『純金』。

   それも純金の鍋である。

   風情も糞もあったもんじゃないですが、そこはそれ。

   高級料亭でお高いフグチリを、純金の鍋で煮る。

 

   これぞ成金!

   ステータスはMAX!

   メーターは振り切れ寸前だ!

 

   鍋をつつくたび、会長の「連続攻撃」が繰り出される。

 

   『この鍋を使うと、同じ材料でも一味も二味も違うでしょう。』

   『あとでこの純金鍋の写真をさし上げましょう』

   『なんと言っても純金ですからな!』

 

   と、もはや誰にも止められない「大自慢大会」状態に!

   でも、さすがに純金鍋の写真はどうかと思いますが!会長!

 

   更に、そのパワーは行動だけには止まらない。

   コマに収まりきらないくらいに嬉しさがにじみ出し、

   鶴森会長が輝くほどである!

 

    ピカー!

 

    ガカー!

 

     輝いてるぜ!会長!

   『実にいい気持ちだ!』

 

   ホントに嬉しそうだ。

 

 

 

   が、そんな蜜月の時も束の間、

   会長はいきなり俯きかげんになり、

 

   『・・・と、喜んでいたのは去年まで、

    もう一つ味がたりないと思えてならなくなったんです。』

   と、今度はションボリし始める始末。

 

   なんだか感情の起伏が激しすぎな鶴森会長。薬でも切れたんでしょうか。

   フグなんか食ってる場合じゃないかもしれません。

 

 

   そんな会長の独白によると、

   どうやら最近、富にこの鍋に納得がいかない。

   何故なのか検討がつかないが、『究極のメニュー』を担当してる東西新聞社なら

   その説明もつくんじゃないかと、相談を持ちかけるために呼んだということなのである。

   そんなことなら、純金鍋の自慢なんかする必要ないんじゃない?

   なんて言うのは野暮である。

 

   そんな傷心の鶴森会長のに対し、

   社主は、『それは気のせいだ。』

   と、よく考えるとテキトウな対応。

 

   しかし、そんな対応では満足いかないのか、を吐く者が一人。

   『気のせいではありませんよ

    純金の鍋なんぞを作って喜んでいるただの成金から成長した証拠です。』

 

   もちろんこれは山岡だ!

 

   さらには

   「山岡君、口を慎みたまえ」

   という社主に対し、

   『誉めてあげたんですがね』

   と、知らん顔。

   普通それは誉めたことにはならないけど、

   カッコイイよなあ、山岡。

 

   そんな誉め言葉に対し、

   「何を馬鹿な!私はお偉い先生方にお願いしたいんだ!

    おまえみたいなチンピラ社員じゃない!」

   と、怒る鶴森会長。

   もう、怒り方まで徹頭徹尾、成金だ!スゲエ!

 

   そんなこんなで、

   ただのフグ料理屋さんが、妄想広がる「成金テーマパーク」と化しています。

   でも、客の持ってきた純金鍋で料理作らされたり、

   こうやって大暴れされたりで、店側としてはいい迷惑ですな。

 

 

  備考:

   ちょっと話は変わりますが、これを読んでいつも思い出すのが、イソップ童話。

   もう、俺の頭の中では

  『土鍋を持って森の奥をウロウロする鶴森会長の姿』が、ありありとイメージ化されいます。

   何故そんなことしてるのかは聞かないで下さい。 

 

   ウロウロしすぎて、土鍋を沼に落としてしまう会長。

   『貴方の落したのは金の土鍋ですか?銀の土鍋ですか?』

   何故か出て来る土鍋な女神。

   金のDO・NA・BEをGETしてしまう、正直な鶴森会長。

   そんなストーリーまでもが俺の中で展開され、ついでにゲーム化までされそうな勢いです。

 

   「もしかしたら、意外と沼に落せばそんなことも可能かな?」

   正月ボケが脳まで行ってしまった俺は、思わずそんなことをのたまってしまいそうですが、

   実際、沼に落せば

  『キレイなジャイアン』もGETできてしまうこのご時世。

    キレイです

   世の中、意外とまちがってないかもしれないので、

   沼に土鍋やジャイアンを落してみることをお勧めします。

 

 

 

 

 

これで今のとこ、山岡士郎被害者の会は終了。

なんか少ない気もしますが、全部取り上げてたら、

俺が血を見ることになりかねないので、その他は追々特集して行こうかと。

 

そして次回は、またもや山岡を特集したいと思ってます。

題して『渋いぞ士郎。』

山岡士郎はホントはカッコいいんだ!ってことを特集だ!乞う御期待!

 


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