ダリである。 ダリの展覧会が、この8月のおわりまで、新宿でやっている。
ダリ?だれそれ? なーんて言ってる人が8割だと思うので、ここで説明しておこう。
こんなヒト。
近代絵画、シュールレアリストの代表的な人物の一人で… …ってな話はこの際関係ないとして、 彼は俺の心の師匠なので、 近くでやってるなら行かなきゃイカンではないか! ってことで早速新宿へ。 わあっはっは!ダリ展はどこかのー! って感じで、新宿松坂屋へ。
やってません。
どこですか?ダリ展は。 そう言えば、新宿でやってるとしか情報を持ってませんでした。 近くの紀伊国屋で情報収集。 目指すは三越です。
真夏の様に照り付ける太陽。 何と天気のイイ日でしょう。気温は32度。 「やってらんねー!」 あまりに暑いので、愚痴をこぼしつつ、三越に到着。
三越南館、閉館。 閉館セールで、おばさんがた大にぎわいです。 って、狭い所で固まるな!!
そんなおばさんがたの間を分け入って行くと、7階でやっと到着。 ちなみに、学生は900円である。
中に入り、入り口近くにおいてあるのが、 ダリの『パンかご』の絵である。 パンと、パンかごが書いてあるなんの変哲のない絵であるが、 その描き込みがスゴイのである。 細かすぎ。
実際、虫眼鏡見ながら描いたって言う話もある。 この、ダリと言う作者、こんな感じで変質的にこだわりを持ったり、 シュールレアリスムといった、いわゆる変な絵を描いたりする人だ。 俺はそんな変な絵が大好きである。 頭に 卵 乗っけて ちりんちりん♪
しかし、それよりも俺は、 この作者自身にとても魅力を感じているのだ。
生まれてまもなく死んでしまった、自分と同じ名前を持った兄、 そして精神を病んで自殺した祖父を持つダリ。
そんなトラウマが、あるイメージとして絵の中に出てくるのだ。 その絵は狂気じみたものが多く、ちょっと死のイメージが強い。
しかも彼はナルシストである。 晩年になると、カトリック系キリスト教の影響が強まるんだが、 前半の暗いイメージの絵は 抜群ダヨー!! って、少々感傷的になりつつ周っていると、 『アンダルシアの犬』がやっていた。 ダリが学生時代に作った自主映画だ。
これは、NHK衛星でも放送したことのある映画、もちろん見たんですがね。 内容は全然憶えていません。 で、いそいそと席に座り、じっくりと見入る。
全然わけわかりません。 どれくらいわけわからないかっていうと、 人の手首を大事に、 きれいな箱につめて歩いている女性が、 何気なく道で歩いていて車に轢かれます。 こんな感じの映像がえんえん続きます。 ちょっと残酷ですね。
映画の冒頭で『この映像は残酷〜(以下略)』って言葉が出て、 案の定、近くの女の人は途中で出ていったけど……。 この映像は、ちょっと賛否両論でそうな感じである。
晩年のダリは、写真の活動も積極的に行ったようで、結構写真が残っている。 もちろん、被写体はダリ自身。 ナルシストですから。
で、その写真が俺的に大当たり!
ひげの有効な使い方!
しかも大迫力。
この頃知り合った写真家と、色々実験的なことをやっていて、 ダリ自信が生き生きしてる作品が非常に多い。 もう、これで、カタログ買いは決定!
そうして、重たいカタログを持って、いそいそと三越から出てきたわけであるが、 これを読んでピピッと来た人は、行って見ることお勧めします。 あんまりこの人の展覧会、やんないんで!
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